コラム|「問題が問題」バラツキが問題? 人と組織を進化|株式会社ユニゾン・UNISON

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「問題が問題」バラツキが問題?

マネジャー研修に参加する受講者(マネジャー)に「自組織の問題は何か?」を問うと、ときどき、次のようなお答えをする方にお目にかかる。曰く、「部下の能力に差がある」「意識の高い部下と低い部下がいる」「残業時間にバラツキがある」などなど。
そのようなお答えを聴くと、弊社の講師はその方に対して、必ずこう問い直すことにしている。「あなたは、部下をクローン人間にしたいのですか?」
今のところ(iPS細胞をもってしても)、誰1人として同じ人間は存在しない。そのことは、件のマネジャー方もご存知のはずである。にもかかわらず、結構な数のマネジャーが、部下(人)のバラツキを問題に挙げてしまう。
この際、はっきりと申し上げるが、マネジャーにとって部下のバラツキは問題ではない。部下は1人ひとり違うのである。バラツキが問題であるとすることは、部下(人)が1人ひとり違う存在であることを否定していることと同じだ。
では、問題は何なのか? 1つ具体例を提示してみよう。前記した最初の問題で言えば、「部下の能力に差がある」ことは問題ではない。それは当たり前のことである。
このケースでの問題は、例えば、「部下であるAさんの能力不足」が問題であろう。もっと言えば、不足している能力は何なのか?(知識なのか、技術なのか、それとも意識なのか)が明確になっていなければ問題(現状と期待のギャップ)とは言い難い。
それでも、どうしてもあなたが“バラツキ”を問題にしたいのであれば、「部下全員をクローン人間にしてみせる」という方針を打ち出すしかない。
マネジャーの仕事は、問題発見業である。何を問題であると捉え、その問題に対してどのような手を打つのか?を決めるのがマネジャーの仕事なのだ。

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