コラム|リーダーの背中の使い方 人と組織を進化|株式会社ユニゾン・UNISON

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リーダーの背中の使い方

リーダーたる者、背中を上手に使わなければならない。こんなことを言うと、大半の方は、背中で部下たちを引っ張ることを想像するかもしれない。もちろん、リーダーには後ろ姿(背中)で部下たちを導くこと、すなわち率先垂範が欠かせない。チームの指揮官であるリーダーが、部下たちに“本気でやり遂げるんだ!”という姿勢を見せなければチーム全体の士気が上がることはない。従って、リーダーが自分の背中で部下たちを引っ張る姿勢を示すことは、リーダーシップを発揮する上で極めて重要なファクターであると言える。

しかし「俺の背中についてこい!」とばかりに、しゃにむに率先垂範を示すだけではダメである。なぜならば、リーダーの率先垂範には空回りがつきものだからだ。この率先垂範の空回りは、特に優秀なリーダーに見受けられる。大方の場合、そのようなリーダーは部下たちから特別視されている。「あの人は特別だから…」と見られているのだ。そんなリーダーがいくら頑張っても、部下たちがついてこないということがある。これは、部下たちが「いくら頑張ってもリーダーのようにはできない…」と諦めてしまっているか、はなからしらけてしまっているかのいずれかに原因があることが多い。件のリーダーが部下たちのそんな心理状態を顧みようとしなければ、率先垂範は空回りをし続けることとなる。

そして、部下たちが思うように動いてくれないと焦るリーダーは、チェックを厳しくしたり、自分ばかりが喋る“名ばかりの対話”を増やしたりと、部下たちの動きや様子をそれこそ目をギョロギョロさせて見るようになってしまう。こうなると部下たちは、ますます萎縮してしまうか、しらけてしまうか、いずれにせよリーダーに“おんぶにだっこ”の状態になるかしかない。まさに悪循環である。

そうならないためにもリーダーは『自分の背中に目と耳と心を持って』、部下たちの動きと心理状態をしっかりと掌握しようと努めなければならない。これが、もう一つの背中の使い方である。目をギョロギョロさせて部下たちを見るのではなく、後ろ姿(背中)で感じることが重要なのだ。

「見ていないようで、しっかりと見ていてくれた…」
良いリーダーを語る部下たちの、こんな言葉に象徴されるリーダーの背中の使い方もあるのである。

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